SOMPOケアは先週、大阪市の介護付きホーム「そんぽの家 難波稲荷」のリノベーションが完成したと公式サイトで報告した。関西エリアで初めて、「無印良品」を展開する良品計画のデザインを採用している。
入居者が快適に過ごせて、職員が働きやすい空間を作る − 。
これが良品計画との共同プロジェクトの目指すところだ。SOMPOケアは2018年からこうしたリノベーションをはじめ、これまで関東エリアの3ヵ所で実施してきた。
今回はエントランス、ダイニング、事務室などを中心に改修。「認知症のある人にもやさしい」「はたらく場を整える」をテーマに据えた。
例えばダイニングには、会話を促す円卓を新たに設置。認知症の高齢者は視野が狭くなり、周囲の人を認識しにくくなってしまうこともあるが、円卓なら触れ合う機会も増えやすいという。木を基調にしたおなじみのデザインは、接する人に温かみのある印象や落ち着き、愛着を与える。
このほか、事務室に天然木(杉材)を用いた長机を導入。職員同士のコミュニケーションを活性化し、仕事の効率化も促す空間作りを図った。コンセプト形成の段階から良品計画の協力を得て進めてきたという。
SOMPOケアの担当者によると、入居者の反応は「全体的に明るくなった」「温かみが増した」「きれいになった」など良好だ。「食事介助の必要な人がご自身で食べられる機会が増えた」「普段は車椅子で過ごす人が新しいソファーに座ってテレビを観ている」などの効果も現れたという。
SOMPOケアは今後について、「これからも新しいコミュニティや関係性を構築する基盤を提供したい。利用者のQOL向上や地域社会への貢献を目指す」としている。
情報提供元:介護のニュースサイトJoint