介護費、来年度予算で12兆円超 政府 高齢者の負担増を検討 今年夏に結論へ

厚生労働省は今年の通常国会へ提出する来年度予算案に、介護保険の給付費を賄う財源の国庫負担分として約3兆円(2兆9976億円)を計上した

来年度の給付費の総額としては、過去最高の12.8兆円を想定(*)。今年度より更に増加し、今後も膨張が続いていくと見込んでいる。

* あくまで予算ベース。給付費は介護保険の総費用から利用者負担分を除いたもの。地域支援事業の経費も含まない。

“第1次ベビーブーム”に生まれた「団塊の世代」は、2025年までに全員が75歳以上の後期高齢者となる。今年、「団塊の世代」のうち75歳以上はおよそ7割に達する見通しだ。

地域ごとに違いはあるものの、介護ニーズがこれから加速度的に拡大していくことは明らかな状況。膨らみ続ける費用負担を社会全体でどう分かち合っていくのか − 。これが最重要のテーマとなる。

政府は高齢者の負担のあり方について、今年夏までに結論を出す予定。利用者負担の引き上げが目玉で、2割負担の対象者をどこまで広げるかが最大の争点となる。政府はこのほか、高所得の高齢者の保険料を引き上げることなども検討していく方針だ。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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