<編集部ピックアップ施設>は、介護カレンダー編集部がネット上で探してきた特色ある高齢者向け施設や工夫を凝らしたさまざまな取り組みをご紹介します。
今回ご紹介する施設は、東京都小平市のサービス付き高齢者向け住宅「ITフォレストこだいら」です。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)/介護カレンダー
2020年10月にオープンしたサービス付き高齢者向け住宅「ITフォレストこだいら」。地元の新鮮な野菜を使用した食事を提供したり、施設内の地域交流スペースを用いて地域の人々と交流したり、「ITフォレストこだいら」で暮らす人たちに「生きる歓びを感じてほしい」とさまざまな取り組みを続けてきました。
入居者のリクエストによる映画を上映したり、おいしいコーヒーが飲めるカフェを企画したり、花火大会の開催など、その様子はブログやインスタグラムでも紹介されています。
そして、その経営ビジョン『すべての人が生きる歓びを実感できる社会を創る』の実現に向けて、15の目標を設定したといいます。名付けて”ITGs”。人にしかできない“IT(いたれりつくせり)”なサービスと“IT(デジタル)”を融合化。「いたれりつくせり」は、実は運営会社名。「持続可能な開発目標・SDGs」にヒントを得たそうです。
今回、”ITGs”を設定するにあたって、「ITフォレストこだいら」は、「わたしたちが大切にしたいこと」として、以下のように語っています。
いくつになっても、自分のチカラで夢は叶う。東京都小平市「ITフォレストこだいら」で地域連携プロジェクト“ITGs”始動(PR TIMES)
◇「できること」を創る
年齢を重ねれば、身体機能や認知機能の低下により「できないこと」が増えていきます。「できないこと」をサポートする見守りや介護はとても大切なサービスですが、「できないこと」にだけ目を向けていては、人生を豊かにすることはできません。
私たちは、新しいことにチャレンジし、新たなワクワクを見つける機会を創る、「できることを創る」ことを大切にしていきます。ITGsは、お一人お一人の中にある可能性を引出し、拡げていく取り組みでもあります。
本人はもとより、近くにいればいるほど、家族の「できないこと」を間近で見るたびに、落胆したり、悲しくなったり、ときには腹をたてたりしてしまい、介護する自分を責めてしまったという投稿を「介護施設の体験談」でも目にすることがあります。
そんなときこそ、プロの手を借りて、新しいことにチャレンジする姿を、ちょっと離れた場所から見ることができたら、きっと新たな気持ちで家族と向き合えるのではないかと思います。
「ITフォレストこだいら」の”ITGs”が、入居者と家族、地域など入居者を取り巻く人々の「ワクワクする気持ち」をこれからどのように育てていくのか、楽しみです。
「サービス付き高齢者向け住宅の『サービス』は介護サービスじゃないって本当?」〜介護1年生の編集者が調べてみたVol2〜
参照:
「ITフォレストこだいら」
「PR TIMES」