高齢者施設を探すときには、その種類や違いを理解することから始めよう【介護施設探しの体験談】

高齢者施設を探すときには、その種類や違いを理解することから始めよう【介護施設探しの体験談】
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千葉老人ホーム・介護施設紹介所リーブス所長、老人ホームアドバイザーである石田治男さんが「老人ホーム」を探す際の考え方や欠かせない知識、実践的なテクニックを教えてくれました。また、家族や親戚などを老人介護施設へ入居させた経験がある方の体験談も紹介します。

同居していた叔父さまの転勤を機に介護付き有料老人ホームへの入居を決めたおばあさま。そばで見ていたA.K.さんは施設を決めるには本人の意思が何より大切だと話します。

高齢者施設を探すときには、その種類や違いを理解することから始めよう

【プロフィール】
<入居者>祖母
<施設種類>介護付き有料老人ホーム
<入居年齢>80代以上
<介護度>要支援1
<入居期間>2015年4月頃~現在
<居住地域>千葉県
<話を聞いたかた>孫

入居者との関係

母方の祖母です。入居は祖母自身が決めました。

医療的ケア・疾患、症状など

大腿骨を骨折したことがあリます。また胆管に石が詰まっているため、3カ月に1度のペースでバイパス手術をしています。

入居を決めた時期と理由

祖母と同居していた叔父が仕事でシンガポールに住むことになり、向こう3年ほどは帰国できなくなったため、施設に入ることになりました。

祖母の体力が落ちてきていたことから、家族や親戚に迷惑をかけるのではないかと、叔父も不安に思っていたため、親族との同居ではなく、施設への入居することになりました。入居から5年経った今も叔父はシンガポール在住です。

施設の探し方

高齢者施設の種類を理解していなかったので、まずはその違いを理解することから始めました。

叔父や母それぞれが本やインターネットで勉強、話し合った後、サービス内容や祖母の状態、経済面を考慮して介護付き有料老人ホームを選択しました。

その後、条件の合う施設の一覧を作成し、本人を連れて見学、スタッフの雰囲気や食事の試食などをして、入居先を決めました。最終的には本人のフィーリングが一番大きな要因になりました。

入居の手続き、ステップ

居室に空きがあったので、待ち時間はそれほど長くありませんでした。まずは、入居希望であることを伝え、必要書類に記入、提出しました。その後、施設のかたとの面談および入居審査を経て、入居が決定、本契約を結びました。入居にあたっては、引っ越し作業や家にある物の処分が大変だったようです。親戚が手伝って作業と掃除をし、入居前に家とのお別れ会をしました。

入居して良かったこと

本人も家族・親族も施設のサービスにはおおむね満足しています。

入居して大変だったこと

苦手なスタッフから世話をされることを祖母は嫌がっています。可能な限り担当にならないようにお願いはしているのですが、人材確保が難しいことから担当になることもあるようです。介護は人対人のサービスなので、仕方がない部分もありますが、祖母の希望が全て叶えられない点は残念です。

また、子どもと孫がランダムに会いに行くなど、親族間での情報共有がスムーズにいかない点は課題だと思います。

入居を検討しているかたへのアドバイス

介護施設を選ぶときは、十分な情報を集めるのがスタート。そこから条件に合う施設を絞り込んでいくと良いと思います。

条件が合う施設のなかから一つに決める方法はいろいろありますが、本人の意思を尊重することが何より大切だと思います。

なぜなら嫌なことがあっても、自分が決めた場所だという考えがあれば受け入れられるからです。
逆に親族が勝手に決められたら耐えるのは難しいでしょう。

また、見学や体験入居のときには、担当以外のスタッフをチェックすることも大切です。なぜなら可能な限り多くのスタッフを見ることで、施設全体の雰囲気がつかめるからです。

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