60〜70代の老後に対する不安要因は健康、認知症、自分の介護

60〜70代の老後に対する不安要因は健康、認知症、自分の介護

メットライフ生命保険株式会社は、全 国 47 都道府県の 20 歳~79 歳までの男女 14,100 人を対象に「老後」に関する調査を実施、その結果が公表されました。2018年以降定点調査として実施しているこの調査は、今回で3 回目。
「老後に対する意識や備えの変化」「新型コロナウイルス感染症拡大による価値観や意識の変 化」などを、年代別、男女別、47都道府県別に結果がまとめられています。

ここでは主に60〜70代のシニア層の結果を見ていきます。

まず、「老後に対する不安要因」を見てみると、60〜70代は1位「健康」、2位は「認知症」、3位は「自身の介護」となり、他の年代で1位だった「お金」を上回る結果となっています。

新型コロナにより、老後に対する考え方や価値観に変化があった」という設問で「あった」と回答した60〜70代の変化の理由を尋ねたところ、「健康への気遣い」が1位(67.2%)となり、他の世代で1位の「貯蓄意識の高まり」は32.5 %に留まリました。

現在の保有金融資産額と老後の備えに必要な金融資産と自らが想定する金額 ギャップ」を平均値で見ると、60〜70代の保有金融資産額は1,916万円となり、自らが老後の備えに必要な金融資産と想定する金額の3,184万円と1,267万円の差がありました。

また、自らが採点した生活充実度に70 点以上をつけたシニア層は、老後の備えとしての金融資産を 69.5%が「貯めている」のに対し、50 点未満のシニア層は 51.6% となり、約 18%の差が見られました。他にも、現在の保有金融資産額や健康に対する意識、運動の頻度、一生付き合える友人などの項目で、生活充実度が70 点以上の層が50点未満の層を上回っていることがわかりました。

介護カレンダーでご紹介している体験談を見ても、高齢者向け介護施設に家族が入居している多くのご家族が「費用」が心配と話されています。老後生活に必要な金額は2,000万円と政府は発表していますが、ゆとりのある生活を送るには3,000万円もの老後資金が必要ともいわれています。

とはいえ、健康あってのお金であることも間違いありません。老後の資金を貯めることはもちろん大切ですが、シニアと呼ばれる世代になったら、1日でも健康寿命を延ばせるように、普段の生活や運動を意識することが何より重要なのかもしれません。(介護カレンダー編集部)

参照元:メットライフ生命株式会社「老後を変える」全国 47 都道府県大調査 2020 「老後に対する備えの変化、新型コロナによる価値観の変化 生活充実度に関するシニア層の傾向

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