笑顔で介護! 特養〜自宅で看取るまで<第2回>親は使い倒せ!?

笑顔で介護! 特養〜自宅で看取るまで<第2回>親は使い倒せ!?
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介護カレンダー編集部が見聞きした「介護」にまつわる情報をさまざまな観点からお届けします。

「アルツハイマー型認知症」と診断された母。

笑顔で介護! 特養〜自宅で看取るまで<第1回>突然訪れた母の異変に頭がグルグル

スープの冷めちゃう距離(片道1時間半)、子ども3人+犬+仕事、今の私ができることはなに?

連日の電話攻撃は効果絶大!!!!!

1、母との時間を作るため仕事を縮小する

2、母のボケを進行させない

母が認知症だと診断されてから私が始めたのは、「連日の電話攻撃!」だ。
とにかく、母をしゃべらせる!!!

どうしてそう思ったのかはよく覚えていないけれど、とにかく、毎日電話して、最低でも1時間、可能なら2時間でも3時間でも、話をさせていた。

そしてできる限り、週に2回くらい、時間を作って母に会いに行くようにしていた。

そうしているうちに、びっくりするくらい母の表情が明るくなってきた。手にとるように、母の様子が良い方向に向いていることが感じられる。
もちろん、私だけでなく、弟も仕事の合間に電話してくれていたようだ。

1カ月もたたないうちに、あんなにチグハグだった母の言動はかなり改善され、これなら、一人暮らしが続けられる!と思えるまでに回復。

そんな母の様子をうれしく思いながらも、そんなにも母は寂しかったのだろうかと気づき、涙がこぼれた。もっと母のことを考えてあげていればよかった……。

親は使い倒せ!?

以前、知り合いのケアマネさんに「親は使い倒しなさい!」と言われたことがある。

母が認知症と診断される前、三男が小学校に上がる前までは、実際によく手伝ってもらっていた。

とはいえ、母も75歳を過ぎた後期高齢者になり、しかも身長150センチ、体重38キロという小さな母をこき使うなんて、さすがに抵抗が…。

しかし、父の亡きあとはずっとひとり暮らしをしていた母にとっては、「私がこき使う=必要とされている」という気持ちが大切だったのかもしれない。

「必要とされる=やりがい=生きがい」。きっと気持ちにハリが出るはず。

ケアマネさんが言うように、遠慮せずに母を使い倒せば、もしかしたら母はボケなかったのかもしれない。



ここに記載されている内容はあくまでも個人の体験であり感想です。

<プロフィール>なかお わかこ
1965年生まれ。 家族は、夫と息子3人、犬2匹。弟。 主婦であり、酵母パンやマクロビ料理主宰、ウェブサイトの運営など。 父 脳内出血後、半植物となり、1年間の病院での療養を経て、69歳で他界(2004年)。 母 軽度のアルツハイマー型認知症発症。脳内出血で病院に入院。特養を経て2021年自宅で看取る 。

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